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○第3回(2018.01.11.THU.UP)


ーー ぬかるんでる田んぼと耕さない田んぼ

参  友達が茂原で田んぼをやってて、もちろん慣行農法で機械でやってるんですけど毎年、深いところって機械がえぐるから、どんどん深くなっちゃって。
とうとう今年、機械が入らなくなってですね、しょうがないから砂を買ってきて入れて、それでもダメだって言ってましたけど。うちの田んぼもそうなんですけど、もともと深い場所があって、委託してる人に、トラクターの刃を深く入れちゃダメだよって言われた場所があるんです。
自分で一回乗せてもらってですね、こういうことか、ってよく分かりましたね。

武  結局、同じところでトラクターがまわるんですよ。

参  そうです。

武  だから深くなる。

参  深いところほど深くなるんですよね。

ひ  自分の田んぼを固い土にするためにはどうしたらいいかということですね?

参  そうですね。8月から、溝掘りからスタートするっていうことですよね。

武  はい。それと、雑草が出る・出ないはまた別の話だから、それは観察していかないといけない。

参  わかりました。

武  7畝、6畝ぐらいだったら、固い土で手植えも、ま、がんばればできますから。笑

参  いざほんとにやろうと思った時は、まだ、そういう体力があるんでですね、一回、手植えで、成苗を買ってきて、やってみようかなっていう気持ちはなんとなくイメージとしてはあるんですけど。
ただ、毎年それができるかというと、たぶん、無理ですね。やっぱり。

武  手植えで慣れてる人は、機械よりも手植えのほうが楽なんですよ。

参  そうなんですか?

武  6畝、7畝くらいだったら。2反歩をっていうのはあれですけど。自分の食べる分、6畝、7畝だったら、そんなに苦じゃないと思いますよ。

ひ  うちの田んぼは固いしね、下が。

参  そうか。僕がイメージしてるのとは全然違うんですものね。

ひ  足下がぬかるんでると疲れますよね。

参  あれすごいですよね。

武  僕、田植え用の長靴じゃないんですよ。普通の。

ひ  足が大きすぎてサイズがないんです。笑

武  サイズもないけど。でもふつうの長靴で全然いける。

参  すごいですね。

武  ぬかるみの疲れはないね。田植えのときは、同じ姿勢で腰が疲れるけど。

参  うーん、なるほど。

武  田植え機は必要じゃないってなりますね、僕の場合は。

参  はい。田植え機は無くても、6畝7畝ぐらいだと何とかなる。

武  そうそう。

参  60代になっても。

ひ  60代はまだ、まだまだ。

武  できる。70後半、75過ぎたらたぶん難しい。

ひ  70入ったらちょっとお疲れになっちゃう。

武  70だったら、ちょっと、誰か来てっていう。笑

参  上手な人っていうのは4列くらいいっぺんにやるんですか?

武  3列。ひもひっぱんないでやるんだったら3列で、その間に足を入れて行けるから、

ひ  ひもをひっぱって間隔でやるの、慣れないうちはけっこう時間かかったりするね。

武  あれを、なぜやるかっていうと、統一の間隔にあるから、均等に肥料がいくわけ、稲に。幅が広ければ広いほど、肥料は独占できるから、狭ければ狭いほど肥料をどんどん入れていかなくちゃいけない。それなりの。

ひ  ある程度、慣れて来たら、手植えも楽になってきますよね。刈るのも機械じゃなくて手作業でやるなら、 列もね、ちょっとぐらいずれててもいいし。

武  たぶん、そもそも棚田だったら、そんな真四角じゃないから、まっすぐにはいかないから。

参  まあそうですよね。

武  バインダーでも別に、ちょっと手間かかるけど、半分しか刈れないから、そこはコンバインと一緒で。

参  田植え機と稲刈り、コンバイン、お持ちなんですか?

武  ハーベスタだけですね。

参  あとはどうしてるんですか?

武  手植えで手刈りで、脱穀がハーベスタ。

参  え、今、手植え手刈りでやってるんですか?!

武  そうそう。

参  すごいですね。

武  まあ僕だけじゃない、教室のみんながくるから。笑

参  確かに、みんなでやれば一気に。

武  稲刈り機はバインダーといって、一条刈り、ニ条刈り、のやつがあるんですけど、あるとすごいラクですよ。コンバインでもいいんですけどね。コンバインだったら脱穀機も一緒になってるから。バインダーだったら、バインダーとハーベスタ、セットで。この2つはあったほうがいいですね。



ーー 獣害について

武  イノシシはかなり注意してますね、電柵の張り方。みんなとちがって、棒と棒の間隔を細かくやったり。ピンと張っておかないといけないから。あと棚田なんで、斜面にもちゃんと張ってる。

参  あと、棚田ってことで、もぐらは大丈夫かなって。

武  いるけど、そんな悪さしないですよね。こっちは意図的に水を溜めたりとか自然界にないものを作ってるじゃないですか。結局もぐらだけじゃなくて、生きもの全部が自分たちのフィールドを作ってるわけであって。やっぱり一週間に一回とかじゃ無くて、毎日行けばそのたんびにザリガニとか、 たぶん、もぐらなんかってゆうのは、行けばいくほど出てこなくなりますよね。

参  そうなんですね。

武  どっかに隠れてる。モグラの穴はぜったいあるんですよ。ザリガニの穴とくっついたりとか、そういう可能性はあるけど、別に、それがわかったら別にあたりまえだし、毎日行って水が漏れていないか見て、その度に穴埋めたりればそんなに、かなあ。キョンは今年から出始めてる。

参  キョンて何か悪さするんですか。

武  いまのとこら稲にはしない。一番はイノシシが悪さするから。ジャンボタニシもそうなんですけど、ザリガニ、これはすごい、全国的に。

参  ザリガニですか。それは、うちの地区ではまだ聞いたことないですね。ザリガニもイネを食べるんですか?

武  そう。だけど、ザリガニとかジャンボタニシってのは、雑食なんで、何でも食べてくれるんですよ。だから、雑草も食べてくれたり。動けば、濁り水になるんですよ。そうすると、雑草が出る環境がなくなる。

参  ザリガニってちなみに、アメリカザリガニ?

武  そう、アメリカザリガニ。

参  赤いやつ。

武  赤いやつ。外来種。あと、ウチダザリガニっていうのと。中には、いるのかもしんないけど、茶色っていうか灰色っぽいっていうか。でもあれも別に、外来種だから悪いとかじゃない。僕たちからすると、ザリガニの特徴を知って、田んぼで飼ってあげればいいだけ。



ーー 病害虫について

参  あと、いもち病ってよく聞くじゃないですか。病気が出たら薬を撒くものなんですか?私よく分かってないんですけど。

武  そもそも、しっかりとした苗を作れば、病気になりにくいんですよ。だから、病気が出たからとか出るからどうしよっかっていうのではなくて、苗がしっかりできてれば、そんなに被害はない。これ、野菜も一緒です。

参  はい。なるほど。

武  なんかの病気とか、厄介ものを未然に防ぐとかではなくて、出さないようにすればいいだけの話。

参  あと、カメムシとかは?

武  カメムシは、畔の雑草の刈り方で防げるんで。

参  あー。雑草のはやし方。

武  そうそうそう。結局、なんでもそうなんだけど、どういう生き物か、っていうのがわかれば、別に多少被害が出てもいいわけであって。ザリガニも然りですけど。
カメムシは、何が好きかって言ったら、実になるもの、穂ですよね。あそこに来るやつもいれば、新芽を食べに来るやつもいるんですよ。なので、結局、稲だから来るわけじゃなくて、自然界にあるもの、なんにでも来るわけじゃないですか。ということは、イネ科の雑草も好きなんですよ。そこまで大好きでもないんですけど。畔にイネ科の雑草って結構あるから、そいつを生かしてやればいい。
あと、一気に畔を刈っちゃうと、カメムシを食べてくれる生き物もいなくなってくる。だから畔の一部、雑草を残してあげることによって他の生き物もいるから、カメムシを食べてくれたり、カメムシもそこに住んでくれたり。
あと、この時期になるとクモが稲に巣を作りはじめるんですよ。そのクモがカメムシを食べてくれる。

参  そうなんですか。へー。

ひ  クモって田んぼにとってはすごい益虫なんだよね。

武  そうそう。

参  怖いですけどね、あんま得意じゃないんだけど、しょうがないですね。笑

ひ  田んぼのクモはそんなにこわくない。

武  こわくない。

ひ  かわいらしいのが多い。

参  家グモは、一番こわいですね。超でかいですしね。

ひ  あれよりは田んぼのはかわいらしいね笑



ーー 畦の草刈りについて

武  草刈りはとにかく、一回で全部を刈らないということですよね。これだけ重要ポイント。あとは時期。

参  はい。

武  でもこれは、地域との交流も兼ねてるから。隣の農家さんに、そこにカメムシがいっぱいいるじゃねえか、とか言われる可能性もあるから、そういうのは全部、バランスを考えて。僕は全部説明してるから、納得してくれてる。



ーー 不耕起ならではの問題点は?

武  不耕起っていうよりも、冬期湛水。冬に水を張る、のがやっぱり一番問題点が出てくる。隣の田んぼもそうですけど、下の田んぼに、早い時期から水が行っちゃう。そうするとトラクターが入れなくなっちゃう。あとは、冬期湛水不耕起っていうのは、水持ちが悪いから、共通の水を使ってる場所であれば、おまえんとこばっかり水を使ってってなる。

参  そうですね。

武  それぐらいかな。あとは、雑草が出てきてみっともないとか、そこから、虫が来るとか言われちゃう可能性はありますけど、まぁ僕の場合は全部説明できるから、問題はそんなにないかなと思います。



ーー 農協との関係は?

武  そもそも農協におろしてないんで、僕の場合は。

ひ  お米は、自家米と教室の人で分けちゃうからね。

参  わかりました。



ーー 周囲で不耕起をやっている人はいますか?

参  もっと広まってもいいような気がするんですけど。

武  よくある質問。笑

ひ  これ、農家さんでっていう意味ですか?

参  まぁそうですね、はい。

ひ  農家さんのために岩澤先生が研究したのに、もうちょっと広まってもよかったのかなって?

参  そうですね、はい。何がネックなのかなって。今いろいろ聞いてて、水の話とかですね。

武  あと、販売ルートを自分でやらなくちゃいけないじゃないですか。農協使わないから。

参  そうですね。はい。それとつながってくるんですね。

武  僕が始めた10年前は、3分の2以上が農家さんだったけど、岩澤先生の自然耕塾を卒業した後、実践して、長続きしてる人がほとんどいないですよね。というのはやっぱり周りからの視線がすごい厳しかった。何を横着してるんだとか、変わったことやりやがってとか、あとやっぱり共通の水の問題とか。

参  水は大きいですね。そういう意味では、場所をかなり選ぶということなんですね。

武  僕みたいに、農家じゃない人は、逆に自分で選べる。でも、自分の持っている土地だと選べないから、そういうところはバランスよくやらないと、いけないですよね。

参  そういう意味では、わたしのところはできそうな場所だと思います。

武  あとはもう、時代が時代だから。

参  そうですね。休耕田になるぐらいだったら、やってるだけマシみたいな時代になってくれば、また変わるかもしれないですね。

武  10年前とぜんぜん違いますからね。

参  たしかに違いますね。目に見えて、休耕田が増えてますからね。

武  休耕田になる前に声がかかるから。

参  うん。

ひ  これから増えていく可能性あるよね。耕さないやり方で。

武  そうだね。

ひ  無農薬無肥料でお米づくりやりたい人がいるわけでしょ、今たくさん。

武  そうそう。

参  そうですね。

ひ  で、無農薬無肥料でやる場合は、耕さないやり方でやったほうが、結果的には効率が良いもんね。

た  そうだね。

ひ  草取りどうすんのとか色々あるものね。無農薬でやった場合って。

武  そうだね。うん。

参  五十嵐さんのとこで色々勉強した人たちで、継続して実践してる人は?

武・ひ  多いですよ。

ひ  毎年10人ぐらいクラスに入って。自分の田んぼでオンライン会員で継続していく人が、全体の半分以上。まだ自分の田んぼはないけど、会員になって続けている人もいる。

武  そうだね。

ひ  もともと、どんなものか体験したかったっていう人は一年クラスでやってみて、
また時期が来たらやりたいですっていう人もいる。

参  田んぼのない人だっていますものね。

ひ  感触としては、みんな、このやり方いいねって。ちょっと、、、ってなる人は何割かはいるかもしれんけど、だいたいは、このやり方でやりたいってなる。

武  草取りがないってのが一番だよね。笑



ーー 棚田で機械は使える?

参  今から見にいけばきっと、分かることかなと思うんですけど、棚田って何しろ階段状なので、耕運機はいらないにしても、田植え機とか、稲刈り機とか、ハーベスターとか、どうやって、出たり入ったりしてんのかなってのが、素朴な疑問としてある。

武  そんなに田んぼと畔の差がないから。脇道にちゃんと道もある。

参  あるんですね。

ひ  そういうところを選んでるんだよね。

武  そうそうそう。

ひ  個人指導で、山の中を開墾した田んぼがあるんですけど、さすがにそこは機械入んないから山からおろしてきて。そこはその人が山でやってみたいっていう目的でしてるけど、一般的にはちゃんと、道路があるところがやりすい。

武  そうだね。

参  分かりました。いっぱい聞いちゃってすみません。今日はありがとうございました。